−和本の種類−

                     
    

            

和とじ館が制作している和本

1.四つ目綴じ本(よつめとじほん)

一般に和本と呼ばれるもので、背に四つ穴をあけて糸で綴じるところから四つ目綴じと呼ばれます。  元々は中国から伝わったのですが、穴と穴の間隔など、中国本とは異なり、特に背の上下に角切れという紙片(布片)を張るのが日本の「四つ目綴じ」の特色です。本来は補強の意味でされたのですが、どのような紙片、布を使うかによって、大変本の印象が変わります。和本作りで、角切れをどうするか、楽しいところです。

      右のように綴じる綴じ方を高貴(康煕)綴じと云います

和とじ館ではこのようなお客さまの持ち込まれた布や和紙を裏打ちして表紙に用いることも行っております。左は明治期の商家で用いられていた「大福帳」に使用されていた和紙を用いたものです。右は緞子「どんす」と呼ばれる織物を表紙に、四つ目とじでも、「高貴とじ」と呼ばれる綴じ方をした和本です。

高貴綴じは、中国清朝の皇帝・康煕帝が好んで書物に用いたとされ、いつしか康煕が「高貴」とされるようになったものです。なかなかおしゃれなとじ方です。

 

     左とじをした四つ目とじ。上下に角切れを貼ります。この角切れは中国本にはありません。

四つ目とじの特色は、柔らかい和紙を用いて、柔らかい表紙をつけることです。文豪谷崎潤一郎は自作「卍」を出版した時、和本で作っています。谷崎は本は手の平にのせて、くるっと丸めて読む、このような本が最高と語っていますが、まさに四つ目とじ本はそうしたものにぴったりです。

本文の和紙をどのようなものにするか、表紙に何を使うか、、和紙にする、友禅の手書き古布にする、染め布にする、金襴どんす、どんすにする、こう考えるだけで創作に参加することになり、とても楽しいもものです。一冊後世に残す和本をお作りください。和とじ館では多くの和紙、表紙用の美術布、さらに角切れ、綴じ糸も色々そろえております。

 

2.大和綴じ本(やまととじほん)

江戸時代から原型があったようですが、登場するのは明治になってからです。洋本の影響を受けているのかもしれません。和本(四つ目綴じ)の特色は表紙が柔らかくて読む折り、手になじむのですが、これが明治になって少し軽く見られたようです。そこで登場したのが大和綴じ本です。表紙に固い紙や木平を用い、その上に布を張り、平打ちや丸打ちで穴を開け、そこに装飾紐(ひも)を通して結んだものです。

表紙が固くて四つ目綴じほど自由に開くことができないのですが、写真帖や保存用の書籍に用いられます。

    

    

和とじ館では、丸穴を開けるのではなく、伝統工法に基づき平打ちで穴を開け、そこの平紐(ひも)を通しています。

 

3.折り本

本来巻き物であったものが、読む折りに不便だというので、畳まれるようになり、折り本が登場します。外国で「ジャパニーズブック」と呼ばれると、この折り本をさします。非常に原理は簡単で交互に折り込んでいくだけですが、制作するときは、折り目が重ならないなど、大変むずかしものです。現在でも社寺のお経は大半この折り本で制作されています。他に一枚の紙を二つに折ってつなぐ方式の折り本もあります(下右)。これは写真帳や画帳、などに用いられます。和とじ館では修学旅行生の皆さんに伝統の友禅和紙を用いて、これを制作しています。

     右折り本写真帳

和とじ館では、お経といった伝統の折り本も制作しておりますが、上のような装飾的な折り本もつくっています。若い方で、中に絵を描いたり、また写真を貼ったりされるようです。

 
        

 

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